朝日と共に走り出し、夕日が沈むまでにゴールするラリーイベントSSTR。冒険家「風間深志」が主催し、今年で6年目を向かえたこのイベントに3000人以上ものライダー魅了され続けるのはなぜだろうか?


朝日と共に走るのはとても気持ちがいいですね! 太陽が動いているのが体感的にわかりますし、ツーリングでの晴天のありがたさが身にしみます。
最高の夕日を皆で見よう! 参加者全員で楽しむSSTR
日の出と共に走り出し、夕日が沈むまでにゴールするツーリングイベント「SSTR」。サンライズ•サンセット•ツーリング•ラリーと名付けられたこのラリーは、冒険家の風間深志さんがダカールラリーのような感動を日本でも皆で味わってほしいと、6年前に開催したイベント。今では3000人ものライダーが参加する一大イベントに成長するほどの人気ぶり! 参加してみるまでは「どうして3000人ものライダーが集まるんだろう?」と少し疑問に思っていたけれど、参加してみると、これが本当に楽しかったんですよ!

バイクで走るには最高の季節の6/26-27に開催された「SSTR 2018」に、アドベンチャーズ編集部の岩瀬がCRF250RALLYで参加して来ました。
延べ3000人以上のライダーが参加する、SSTRってどんなイベント?
多くのバイクイベントはそれぞれ目的地に着いてイベントを楽しんで解散、というケースが多いけれども、SSTRは目的地に着くまで、参加者全員で楽しめるイベントなんです。まずはSSTRがどんなルールのラリーイベントなのかをご説明致します!

太平洋側の朝日を写真に撮ってスタートする。出発地は自分で決めてOK。ボクは東京お台場海浜公園をスタート地にするも、この日は残念ながら出発時刻に朝日は出なかった。

参加者には事前にゼッケンステッカーやリストバンドなどが届きます。すれ違うバイクにこのゼッケンステッカーが貼ってあると思わず挨拶してしまうのもこのイベントの楽しさなんです。

日の出AM5:03に出発してしばらく走ると曇り空の中に朝日が見えた。目的地は石川県の千里浜「なぎさドライブウェイ」。高速道路を使っても良いし、一般道をひた走ってもOK。

SSTRはただゴールの千里浜を目指せばよいのではなく、道の駅やSA•PAに立ち寄ると1ポイント取得でき、合計10ポイント取得して夕日が沈むまでにゴールすれば完走となります。

スマートフォンのGPS機能やインターネットシステムを使って、参加者が今どこを走っているか、自分が何ポイント取得しているかなどがひと目で分かるようになっています。

東京お台場からゴールの千里浜まではおおよそ片道520km。この後は感動のゴールと祝杯が待っていました。不思議と疲れをほとんど感じなかったほど楽しかったです!
「ラリー」と言ってもレースではありません、イベントを楽しみながら旅をするツーリングイベントなんです!
「ラリー」と言うからにはレース的なイメージを持つかもしれませんが、ゴールまで早く着けば良い分けでもなければ、ポイントをたくさん稼げば良いわけでもありません。それぞれ別々の場所から、同じ目的地を目指しているライダー同士のコミュニケーションがまた楽しいんです。もちろん、全国各地からライダーが集まるので、走る距離は違うし、ゴールできる時間もバラバラ。でも同じ目的を持って走っているライダー同士、すぐに仲良くなれるので、ひとりで参加してもすごく楽しめます。

SSTRの楽しさは参加していることがゼッケンステッカーでスグに分かるところ。休憩中も参加ライダーと「どこからですか?」とか「何ポイント集まりました?」などの会話も楽しめる。
石川県なぎさドライブウェイまでのルートは任意で決めてOK。太平洋側の朝日を写真に撮ってスタートしたら、夕日が沈むまでに千里浜を目指します。日本各地からスタートしますから、参加ライダーのルートは様々なんですが、行き交うライダーのバイクにSSTRのゼッケンステッカーが貼ってあると思わず挨拶してしまいます。
ボクは東京のお台場海浜公園を出発地に選んで、首都高に乗り、関越道→上信越で上越まで走り、北陸自動車道で石川県を目指すルートを選びました。途中でイベント指定の道の駅やサービスエリアやパーキングエリアに立ち寄りながら、完走に必要な10ポイントを集めるのが楽しいんです。ただ千里浜に集まるだけじゃなく、こうしたアトラクション的なイベントや、行き先で出会うライダーとの交流がSSTRの人気の秘訣なんだと思いました。
感動のゴール! 日本全国のライダーが、石川県千里浜なぎさドライブウェイに集う!
東京お台場から片道520kmほど走り、ゴールの千里浜が見えて来ました。参加ライダーも続々集まって来ました。ゴール地を石川県のなぎさドライブウェイは国道に指定されている列記とした自動車道路で、およそ8km区間、ご覧のような砂浜を夕日と一緒に走れます! バイクのスタンドも立つくらい砂が引き締まっていて、ロードタイヤでも全く問題なく走れます。SSTRのゴール地をここに選ぶって、さすが風間さんですね!

こんな夕日は見た事無いくらいキレイでした! 地元の方も「この夕日はなかなか見られないよ!」とおっしゃっていました。

こんなに夕日をじっくり見たのっていつぶりだろう… 太陽もきっと、ゴールを祝福してくれていたんだと思います。これ以上ないんじゃない?って思うほどキレイでした。

国道に指定されていてバイクのスタンドも沈まないほど締まっていて固い砂の千里浜。こんな場所は日本でもここだけでしょう。

SSTRに参加する車種は本当に多種多様なんです。個人個人に割り振られたゼッケンステッカーはイベント終了後も記念に剥がさないライダーが多いそうです。その気持ち、すごい分かります!

なぎさドライブウェイのおよそ8km区間を、3000人の参加ライダーが続々とゴールしてくる光景は本当に感動的です。ゴールした後も皆で参加ライダーを祝福していました。

風間さんが千里浜をゴールに選んだ理由は、ダカールのゴールシーンにとても似ているからだそう。この日は地元の方でもめったに見られないほどキレイな夕日だったそうです。

参加ライダーとゴールを分かち合あう。夕日が沈むと同時に完走を祝福する花火が上がりました。感動的!

道の駅やSA•PAなどに立ち寄り、10ポイントを獲得して見事時間内に完走すると、完走記録証やメダル型のピンバッチなどがもらえます。これも最高の記念になりました。
ゴール後のイベントもまた楽しい! キャンプや宿で仲間と語り合う

SSTRはキャンプするライダーもいっぱいです。仲間と長距離をバイクで走って、お酒をかわしながらキャンプするって最高の休日ですね!

夜は風間深志さんや冒険家の賀曽利隆さんなどによるトークショーも開催されました。プライベートでも中の良いお二人のトークショーは、丸秘トークだらけで大盛り上がりでしたよ!
翌日にはトークショーやじゃんけん大会、音楽ライブなどのイベント盛りだくさん

ステージでは風間深志さんや三好礼子さん、福山理子さんなどによるトークショーやじゃんけん大会、表彰式などが行なわれました。この日もこれ以上ないってくらいの晴天に恵まれました。石川県のある日本海側は雨の降りやすいイメージがありますが、やっぱりお天道様が味方してくれたんですかね〜。遠方遥々、この千里浜に集まったライダー達は、最高のひとときを過ごしました。

SSTRに参加してみて一番驚いたのは参加ライダーのマナーの良さです。ラリーだからってすごく飛ばしたり、乱暴な運転をしているライダーもいなければ、ゴールの千里浜にはゴミが全くと言っていいほど落ちていませんでした。そして夕日が沈んだ後のゴールを、皆で分かち合えたことが最高の思い出です。
「また来年も、絶対参加したい!」
冒険好きのライダーなら、是非、参加してみて下さい。SSTRの楽しさの虜になりますから!

来年も5月ごろ開催される予定だそうです! 3000人以上も集まるイベントですが、大人気につき、今年は募集開始から3日ほどで参加募集人数がいっぱいになってしまったようです。来年の参加募集はおそらく2019年の3月くらいに始まると思います。ですので、ちょぃちょい、下記ウェブサイトを覗くようにしておくといいですね! 参加者のみなさんのゴール後の写真などもアップされていますので、是非ご覧下さい。

SSTRの体験レポートの続きは、明日2018年6月29日発売のMOOK「Adventure’s 2018」に掲載されていますので、こちらをどうぞ宜しくお願い致します。