都内でも大雪が降り、最高気温が上がらない日々ですが
いかがお過ごしでしょうか。

さて、前回の続きから申しますと
仙台に向かおうとするものの、
出発してから1時間で雨が降り出し、ガソリン残量が窮地になるもガソリンスタンドが見つからない。
お願いだから止まらないで...と思いつつも、ついにレッドラインを振り切ってしまった続きから綴ります

高速から降りられない

高速を降りて高速出口付近にあるガソリンスタンドを探せばいいのですが、
丁度、福島県の一般道交通規制場所を通過中で、一般道路は車の窓を開けないという規定の元、既に通行解除されていますが、その理論でくれば二輪はもれなく通行禁止。
高速道路上に何度も”一般道路、二輪車は通行禁止”と、看板が出ていました。
出発前に調べていて、分かっては居たものの、まさかここでガソリンがなくなるとは思いもしませんでした。
SAのガソリンスタンドも無い、高速から降りる事も出来ない。
こうともなれば、パニックになって当然なのです。

画像: この写真は違う時の写真ですが、この時のメーターより3ミリ程下がっていたので、ガソリンが無いに等しい状態でした。

この写真は違う時の写真ですが、この時のメーターより3ミリ程下がっていたので、ガソリンが無いに等しい状態でした。

だがしかし、最後の望みがあるのを忘れていません。
リザーブタンク。まだ、燃料はリザーブに残っている。と、思いつつも直ぐに回すことは出来ませんでした。
なぜなら納車当時、父に
「リザーブは大抵、(ガソリンが)無くなったら開けるものだからね。空っぽになった時、バイクはガタガタと変に振動して、壊れたか?ってびっくりすると思うけれど、あせらないでリザーブっていう予備タンクを開けるんだよ」と、教えて貰っていたからです。
普段は人の言うことをあまり聞いていない私でも、初めての事に関しては忠実に言うことを聞いてしまうので、空っぽにならないと開けてはいけないのかもしれない。そう思ってしまっていました。

だから一瞬たりともガタガタ音を見逃さないために振動に集中。
まあ集中しすぎると、わずかにサスが効いただけでも、この振動か?!この振動が合図か?!
と、臆病になってしまったのですがね。

そしてようやくレッドラインを超えてから始めてのPAが出てきました。
もう精神体力が緊張によって大分奪われていたので
生まれたての小鹿状態でバイクを降り、休憩がてら必死で考えた。ここでリザーブを今開けるか否か、どうしようもなく格闘していたのです。

救世主...?

ほぼ小雨にはなったものの、暫く天気が怪しいとの予報だったので北上中1人もライダーに遭遇しませんでした。
だがこの「ならはPA」で旅初のバイカーが入ってきた!青いアメリカンだ!
よし、先輩ライダーに「まだ空っぽでは無いけれど、リザーブって開けてもいいものですか?」
って聞こう!そう決心して、バイク置き場で駐車し終わるのを待機していました。
バイカーがヘルメット取ったのを見計ら......あれぇ.....金髪.....?
失礼ながらもあまり見掛けない髪色に、もしかして怖い人かもしれない...なんてビクビクしながらも声を掛けました。
「あ、あの、すみません。」

振り返る彼、微笑みながら優しい声で言う。

「Oh!Hello:)」
....なんということでしょう。まさかの異国の方です。衝撃的展開です。

画像: Rayさん。大洗で北海道行きのフェリーを待っていたものの、台風接近の影響で2日待ちぼうけ。陸ルートで青森まで行き、そこから北海道ツーリングする、と強者でした。

Rayさん。大洗で北海道行きのフェリーを待っていたものの、台風接近の影響で2日待ちぼうけ。陸ルートで青森まで行き、そこから北海道ツーリングする、と強者でした。

ここで動じては何も聞けない所かリザーブが開けられない…と、
は・はろーと言い返し日本語は出来ますか?と聞きました。

「Ah~....チョットダケ」

ちょっとだけ!!!!そしてここから試される私のコミュニティー能力。
「アイハブノットメニーガソリン。リザーブオープンおけー?」
信じられないほどの微々たる英語力である。
しかし、急にお声掛けしたにもかかわらず
「you don't have gasoline? Yes , open oK!(ガソリン無いの?うん!開けていいんだよ!)」
とにこやかに返してくれ、そこから更に軽く話し込んで
「We same YAMAHA(同じヤマハバイクだね)」と、緊張も解してくれたのです。
いつかツーリングしよう!と、友達にもなってくれた程に、
もう本当、素晴らしくいい人でした....

Rayさんに別れを告げ出発。
リザーブを開けてなんとか高速を下りられた時には、ガソリンゲージの表示が意味を成さないほどに
ここまで下がるの?という具合でした。
やっとたどり着いたガソリンスタンドで店員さんがまじまじと私のバイクを見て
「このBOX自分でつけたの?」と聞いてくださいました。
がんばりました!と答えると、やるねえ!と結構な勢いで褒めてくれたので、
気分は打って変わり、うきうきに戻ったのです。

まあ、そこからは一般道で進むことになったので到着は大幅に遅れ、雨は激しくなり
寒さで震えたのですがね。

そして次回、2017年夏は32日連続雨天の宮城へ!はたして蔵王を走る事は出来るのか。

いや、最早青空を見る事はできるのか!

続く...

画像: 救世主...?

東北一周日記スタート!

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