走りもルックスもスポーティに仕上げられ人気となったZ1000Mk-IIをベースに、1980年に誕生したのがZ1000H。一見すると角張ったタンクなどのスタイリングはZ1000Mk-IIそのもので、エンジンや車体回りなどのメカニズムもほぼZ1000Mk-IIのままといえる。しかし、Mk-IIとの最大の違いは、燃料供給を従来のキャブレターではなく、当時まだまだ市販2輪車では珍しかった電子制御の燃料噴射装置に置き換えたことだ。吸気量をセンサーで計測し、そのデータに合わせて理想的な燃料噴射量を決定することができるため、将来を睨んでいちはやくカワサキが挑戦したわけだ。このKEFIと呼ばれるこの電子制御燃料噴射システムは、ドイツのボッシュが4輪車向けに開発したLジェトロニクスを2輪車用にしたもの。確かに最高出力で見るとZ1000Mk-IIの93PSに対して、Z1000Hは96PSとパワーアップを実現してメリットがあるようにも見える。しかし当時の技術レベルでは、キャブレターのようなリニアなスロットルレスポンスを実現できなかったために実際の評価は低く、販売も低迷したために短命に終わるってしまう。

画像1: 写真/バイカーズステーション

写真/バイカーズステーション

画像2: 写真/バイカーズステーション

写真/バイカーズステーション

●エンジン型式:空冷4ストロークDOHC2バルブ並列4気筒
●総排気量:1016㏄
●内径╳工程:70╳66㎜
●圧縮比:8.7
●最高出力:96HP/8000rpm
●最大トルク:9.1㎏-m/7000rpm
●燃料供給方式:燃料噴射
●変速機型式:5速リターン
●全長╳全幅╳全高:2180╳900╳1180㎜
●軸間距離:1490㎜
●シート高:815㎜
●乾燥重量:245㎏
●燃料タンク容量:17.8L
●タイヤサイズ(前・後):3.25V-19・4.00V-18

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