画像: JSBクラスの公式予選終盤、残り時間は6分、渾身のアタックが続きます

JSBクラスの公式予選終盤、残り時間は6分、渾身のアタックが続きます

梅雨を避けた5月開催が裏目に…

この週末は、全日本ロードレース選手権 第3戦・スポーツランドSUGO大会が行なわれました。全日本ロードは、開幕戦・筑波大会でJSB1000クラスが開催されず、第2戦・鈴鹿大会ではJSB1000クラスだけが開催され、この第3戦でようやく全クラスが同時開催となったのです。J-GP3、J-GP2、ST600にJSB1000、それにMFJカップのJP250(こちらは土曜日に予選/決勝)と1レースで見られるの、やっぱりニギヤカでいいですね。全ライダー、全関係者がやっと揃った、みたいなね。

ただし、こんなムードに水を差すことが起こってしまいました。文字通り水を差す、つまり雨です。いつからか、菅生大会は天候が荒れることが多く、それも名勝負を生み、番狂わせを起こしてきましたね。中の人みたいに古い世代は、菅生大会と言えば8月最終週、なんてアタマがありますが、2014年から6月開催なんですね。ただし、この時期はちょうど梅雨にぶつかるってことで、今年はこの5月開催になったんです。これが裏目に出ちゃいましたw

この菅生大会は、事前テストがなかったことで木曜からスポーツ走行がスタート。けれど木曜は曇り時々雨。この日のJSBクラスは、秋吉耕佑-加賀山就臣-中須賀克行がトップ3。1-2のふたり、ダンロップタイヤ勢ですね。今シーズンから17インチタイヤ規定となって、タイヤメーカーはほぼ作り直し。それでも雨といえばダンロップ、という古くからの言い伝え(?)は残っています。

金曜は朝から晴れあがり、ドライコンディションでの走行。ここでは中須賀-津田拓也-高橋巧がトップ3で、これはブリヂストンタイヤ勢ですね。

画像: 土曜に唯一行なわれた公式予選はGP3クラス 小室旭がトップタイムをマークしました

土曜に唯一行なわれた公式予選はGP3クラス 小室旭がトップタイムをマークしました

そして、いよいよ公式スケジュールが始まる土曜日ですが、朝から雨です。しかも、そろそろ暖かくなってきたね、って言い始めてもう1か月とか経つのに、菅生は朝から寒い寒い。遠く蔵王連山にはまだ雪も残っていましたからね。宮城仙台、杜の都はまだまだ春になりきれてないんだなぁ、という思いでした。もちろんライダーは、この寒い雨と戦わなきゃなりません。

しかし、冷たい雨と戦えたのは、朝イチに公式予選行なわれたJP250と、その次のGP3クラスのみ。GP3の走行時間終盤になってコースに霧が出はじめて、次のGP2クラスは、コースインこそしたものの、霧で視界が悪く、セッションは赤旗中断。よほどの豪雨でないかぎり、雨で走行が中止されることは稀なんですが、霧はアカン。視界が悪くなっちゃうし、それは危険です。この霧、菅生名物ですね。山の上に造成されたくぼみ地のような立地なので、霧がたまっちゃうんですね。過去も霧が立ち込め、スケジュールに影響が出たことが何度もありました。

結局、この日は2度と走行するマシンを目にすることはできませんでした。RacingAUTOBYのフェイスブックにも記したのですが、10時半過ぎには赤旗が出たようですね。それから、主催者は何度もスケジュール変更、時間短縮や開催順変更をアナウンスしていたのですが、その努力も実らず、最終的にJP250は公式予選終わり→決勝レース中止、GP3クラスは公式予選終わり→予定通り日曜に朝フリー→決勝、ほかGP2とJSB、それにSTは、日曜の朝フリーの時間がそのまま公式予選となり、決勝レースは周回数短縮で行なわれることになりました。

いやぁ、雨に振り回された土曜日でしたね。ライダーやチームのみんな、観客の皆さん、それに関係者のみなさんに僕らメディアの人間は「自然には勝てないよね」ってつぶやくしかありませんでしたね。スケジュール変更に駆けずり回ってくれたスポーツランド菅生のみなさん、お疲れさまでした。細かい変更アナウンス、ありがとうございます。

結局、雨は止むことなく降り続けました…

画像: 日曜朝の雨と霧具合 カメラマンのみなさん、お疲れさまでした

日曜朝の雨と霧具合 カメラマンのみなさん、お疲れさまでした

画像: あ!JSBクラスのゼッケン1が!

あ!JSBクラスのゼッケン1が!

画像: 土曜のJSB公式予選はこんなかんじ カウルにハネられた雨がリアタイヤに… これでライダーはフル加速フルブレーキングフルバンクで攻めていくんです…

土曜のJSB公式予選はこんなかんじ カウルにハネられた雨がリアタイヤに… これでライダーはフル加速フルブレーキングフルバンクで攻めていくんです…

明けて日曜、朝から小雨が降り続いています。雲間が少し明るかったり、予報では昼には陽が差してくるらしいで、なんて関係者がいたりで、ともあれ天候回復を期待しながらのサーキット入り。コースにも霧はなく、視界も確保されていることから、通常のウェットレース開催。メインレースのJSB120マイル耐久は晴れるかもね、なんて淡い期待はしかし、霧と消えてしまうのです。霧だけに霧と消えて――と、言うてる場合か!

GP3クラスの朝フリーを終えて、GP2、JSB、STクラスの公式予選が進行。GP3のライダー以外は、スッキリ晴れた金曜から走行中止の土曜をはさんでフルウェットの日曜と、コンディション対応が大変でしたね。結果、転倒も多く、JSBの走行は2度の赤旗中断がありました。けれど、この赤旗も、ピットインする間に速攻でセットの変更をするのがトップライダーですね。

ちなみに中須賀は走行時間早々に転倒し、おわぁぁぁ、タイムアタックもまだ済んでないんじゃないか、と思ったら、1度目の赤旗の最中にピットに戻ることができて、スペアマシンでタイム出しできていましたね。しかも終了直前までトップタイムでした。

雨が止むこともなかった日曜。決勝の時刻には上がるんじゃないか、という淡い期待むなしく、雨は小雨や霧雨となって降り続けました。霧にならなかったことで、中止にならなかったのが救いと言えば救いでした。
<予想外に長くなったので後半に続きます・笑>

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