バイクとクルマの国内最高峰レース!

この週末は、全日本ロードレース第2戦「鈴鹿2&4」が行なわれています。レース名でもお分かりのように、1枚のチケットで2輪も4輪もみられる2&4。しかもどちらも最高峰クラスと言われるJSB1000とスーパーフォーミュラを見ることができるのです。お得だね♪
2輪の開催レースはJSB1000クラスのみ。前戦の筑波大会で、JSBクラス以外が開幕したので、これで全クラスが開幕したことになります。全クラスがいっせいに開催されるのは、第3戦の菅生大会になります。そのJSBは今回、セミ耐久と言われる200km耐久で、鈴鹿サーキットを35周。言うまでもなく、鈴鹿8耐への前哨戦ではありますが、8耐はもっと気温も路面温度もド高い真夏に、1スティント25周以上しますからね、ライダーの疲労、タイヤの消耗、それにマシンの燃費も、あくまで参考程度にしかなりません。
この鈴鹿2&4で注目されるのがマシン面です。ご存じのように、ホンダCBR、スズキGSX-Rがフルモデルチェンジされ、カワサキNinjaZX10Rはレース仕様車ZX10RRを投入します。
これまでヤマハYZF-R1に乗る中須賀克行(ヤマハファクトリーレーシングチーム)が5連覇、それも現行のYZF-R1がフルモデルチェンジされてからは、ほぼ無敵状態だったことから、ライバル陣のニューモデル投入が待ち望まれていました。そこに、ホンダ、スズキはやっと、という感じなんですね。「これでオレのがいちばん古いバイクになっちゃった(笑)」とは中須賀の弁です。

画像: 3シーズン目のYZF-R1 もはや熟成の極みですね 日本一速いマシンであることに変わりなし!

3シーズン目のYZF-R1 もはや熟成の極みですね 日本一速いマシンであることに変わりなし!

画像: シェイクダウンを済ませたばかりだというニューCBR 早くもポテンシャルを発揮してきました

シェイクダウンを済ませたばかりだというニューCBR 早くもポテンシャルを発揮してきました

画像: こちらも待望のニューマシン! ヨシムラは今年、久々の2人体制です!

こちらも待望のニューマシン! ヨシムラは今年、久々の2人体制です!

画像: ライダーラインアップも一新したチームグリーン 使用マシンはニューNinjaZX-10RR

ライダーラインアップも一新したチームグリーン 使用マシンはニューNinjaZX-10RR

絶対王者がトップタイム!

しかし、その中でも意地を見せたのが絶対王者・中須賀でした。中須賀は、木曜に始まったフリー走行からトップタイムをマークすると、2日目もトップ! 実はホンダ、スズキ、カワサキがニューマシンになって一番喜んでいるのは中須賀かもしれません。今まで「マシンがいいから…」「ただひとりニューマシンだから…」って言われていたのを、苦々しく聞いていましたからね。「バイクだけがすごいんじゃねぇぞ、オレが速いんだ」って、何度も冗談めかしてはいたけど、言ってましたからね。これ、本音だったはずです。
そして、今日の公式予選、またも速さを見せつけたのは中須賀でした。大量67台がエントリーし、A/Bの2グループで行なわれた予選ですが、A組で走った中須賀が速い速い! 木曜の走行から、比較的コンディションが安定していて、もうセットアップはできてると言わんばかりに、2分5秒616をマーク! 木曜にマークした5秒7もスゴかったのに、予選では当然のようにタイムを更新してきました。

画像: レース運びも上手い、一発タイムも速い中須賀 変わらず優勝候補の筆頭です

レース運びも上手い、一発タイムも速い中須賀 変わらず優勝候補の筆頭です

A組では、待望のニューマシンを手にした高橋巧(MuSASHi RT ハルクプロホンダ)が6秒119をマークして2番手へ。シェイクダウンがすんだばかりのニューマシンで6秒1もスゴいけど、トップと2番手の差が0秒5もある、ってのが今の中須賀の強さを表していますね。A組3番手は藤田拓哉(ヤマルーブレーシングチーム)です。藤田は、昨年までのチームメイト、野左根航汰が、ひと足先にヤマハファクトリー入りしましたからね、ここは野左根の予選を上回ってホッとしてるかもしれません。

画像: ニューマシンを手にして「すこしは中須賀さんに迫れるかも」と控えめな高橋

ニューマシンを手にして「すこしは中須賀さんに迫れるかも」と控えめな高橋

画像: サプライズは総合3番手に入った藤田 転ばなきゃ鈴鹿で速いんです!

サプライズは総合3番手に入った藤田 転ばなきゃ鈴鹿で速いんです!

B組は、今シーズンからカワサキのトップチーム入りをした渡辺一馬が06秒817でトップ! 2番手に金曜にハデな転倒をした、ニューGSX-Rを手にした津田拓也(ヨシムラスズキMOTUL)がつけ、3番手に、同じくニューCBRを駆る山口辰也(ホンダドリームレーシング)が入りました。
しかし、総合順位では、①中須賀②高橋③藤田とトップ3にA組が並び、4番手に渡辺、5番手に津田とB組のメンバーを置いて、6番手にル・マン帰りの野左根が入りました。

画像: TSRホンダからチームグリーンへ移籍した渡辺 スイッチ早々、うまく乗ってます!

TSRホンダからチームグリーンへ移籍した渡辺 スイッチ早々、うまく乗ってます!

画像: 待望のニューマシンを手にした津田 ニューGSX-Rはアメリカ、イギリス、オーストラリアで奮闘中

待望のニューマシンを手にした津田 ニューGSX-Rはアメリカ、イギリス、オーストラリアで奮闘中

画像: 鈴鹿、菅生、8耐は「ドリームレーシング」名義で走る山口 母体は変わらずTOHOレーシングですね

鈴鹿、菅生、8耐は「ドリームレーシング」名義で走る山口 母体は変わらずTOHOレーシングですね

16.5インチ時代に迫るポールタイム

ここまでのところを見ると、やはり中須賀が図抜けていますね。ただひとり5秒台に入れて、2番手高橋との差が0秒5。これは接戦とは言いませんね。あとはレースタイムで、ポジション取りやタイヤの消耗、タンク残量などは勝負のキーになりますが、中須賀優位は変わらないと思います。
実は2017年シーズンから、全日本選手権は16.5インチタイヤが禁止され、全車17インチに統一されます。16.5インチっていうのはレースのために生まれた特殊なサイズですから、もちろん17インチ、特にその実用の初戦は絶対性能では劣るはずなんですが、16.5インチ時代と変わらない予選タイムでしたね。ちなみに16.5インチ時代のコースレコードは2分05秒192、これも中須賀による2015年10月のタイムですが、このタイムを破るのも時間の問題でしょう。ただ、新17インチタイヤが35周のレース距離(ピットインしてタイヤ交換しますから、おそらく1スティントは20周以下)をどう走るかは、今んところ誰にもわかりません。

画像: ポールを獲って晴れやか中須賀 敵が速くなると楽しくなる性分ですね

ポールを獲って晴れやか中須賀 敵が速くなると楽しくなる性分ですね

明日も天気に恵まれそうな鈴鹿サーキット。2&4ですから、JSBクラスのレースは午前中に終わっちゃうんですね(笑)。月曜、会社あるしなぁ、って人も、早めに帰宅できますよ。どーぞ鈴鹿へ観戦においで下さい♪

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