結局ずっと雨でした…

きのう土曜に引き続き、朝からしとしとと雨が降り続けた筑波サーキット。天気予報では昼過ぎにはあがる、なんてニュースもあったんですが、残念ながら最終レースJP250の開始の頃に降りやんだだけで、レースは終始ウェットレースとなったのでした。
日曜の第1レースはJ-GP3クラス。土曜に行なわれた公式予選は、全日本デビュー2年目の長谷川聖(クラブY’s)がポールポジションを獲得。2番手に小室旭(チームP.MU 7C)、3番手に伊達悠太(バトルファクトリー)がつけたところまでお知らせしましたが、決勝レースも、若い力とベテランの技がしのぎを削る戦いになったのです。

画像: J-GP3クラスのオープニングラップ。見てこの水しぶき…

J-GP3クラスのオープニングラップ。見てこの水しぶき…

画像: 終始続いた伊達vs小室 小室は筑波サーキットのライディングアドバイザーもしていますから、雨の走りの秘訣は、筑波のスポーツ走行に行けば伝授願えるかも、です

終始続いた伊達vs小室 小室は筑波サーキットのライディングアドバイザーもしていますから、雨の走りの秘訣は、筑波のスポーツ走行に行けば伝授願えるかも、です

画像: 何度も位置を入れ替えたトップ争い。結局#64伊達が#17小室をネジふせました

何度も位置を入れ替えたトップ争い。結局#64伊達が#17小室をネジふせました

J-GP3は伊達悠太が全日本初優勝

スタートで飛び出したのは小室。ホールショットを奪ったかに見えましたが、1コーナーでちょびっとオーバーラン。この、ちょっとしたライン修正がタイムロスになっちゃうのが雨レースですね。小室のインを突いたのが長谷川、中島元気(チームSRS-MOTO)、伊達、船田俊希(チームPLUSONE)といったオーダー。1周目が終わって伊達→中島→小室というオーダーに落ち着くと、トップ争いはこの3人に絞られます。
ここからやや伊達が引き離しにかかりますが、中島を突き放した小室がこれを追う展開。小室が少しずつ差を詰めて、ついに終盤にトップに浮上! しかし、伊達は第2ヘアピンで前へ、すると小室が1コーナーで前へ、と続いたファイナルラップ。小室が1コーナーで何度目かのパッシングを見せると、伊達は今度は第1ヘアピンで小室をかわし、そのままフィニッシュ! 自分が速いところ、相手が速いところを冷静に見合った両者の、終わってみればタイム差なし、写真判定で決着がついた僅差のレースでした。
伊達→小室に続いて3位に入ったのは中島。17歳の中島はSRS-MOTO(旧SRS-J)のスカラシップを受けての全日本参戦で、筑波はほぼ初めてというルーキーでした。

画像: 序盤から積極的に前に出た前田 しかし後方からレインマスターが迫るのです

序盤から積極的に前に出た前田 しかし後方からレインマスターが迫るのです

画像: 中盤には#57奥田、#5前田をかわしてトップに立った#46星野 16年の雨の岡山以来の優勝です

中盤には#57奥田、#5前田をかわしてトップに立った#46星野 16年の雨の岡山以来の優勝です

画像: 信じがたい写真 ヘアピンイン側には水たまりがあって、星野はここを毎周のように左ひざで通過するんです

信じがたい写真 ヘアピンイン側には水たまりがあって、星野はここを毎周のように左ひざで通過するんです

16年の雨な岡山に続いて「レインマスター」星野が優勝

続いて行なわれたST600クラスも、やはり雨のまま。降りもかなり強い中で行なわれたレースで、スタートから飛び出したのは前田恵助(伊藤レーシングGMDスズカ)。ポールシッターの奥田教介(チームMF&カワサキ)、長尾健吾(チームけんけんwithBEE)、星野知也(チームPLUSONE)が続き、序盤は前田が後続との差を広げようとしていました。
2番手争いは奥田vs星野。ここで、16年の雨の岡山大会でも優勝した星野がジリジリ差を詰め、2番手に浮上。このままトップを走る前田に襲いかかります。レース中盤には星野がついにトップ浮上。この「雨でも転ばないようにペースを作って秘訣ってあるんですよ」(星野)というレインマスターに、若い二人は太刀打ちできず、星野→前田→奥田の順でフィニッシュ。レース中、雨脚が強くなったのに、星野のペースはまるで落ちなかったように見えました。ヘビーウェットのコーナリングでヒザすってる最中に水たまりを通過するとか、ちょっと見ていて感動すら覚える完勝でした。

画像: ホールショットは2日連続で#44関口 しかし色とりどりできれいな写真だな^^

ホールショットは2日連続で#44関口 しかし色とりどりできれいな写真だな^^

画像: 2周目からトップに立った#634水野がレースを支配 一時2番手にいた#4生形も3位入賞です

2周目からトップに立った#634水野がレースを支配 一時2番手にいた#4生形も3位入賞です

画像: ダブルウィンを決めた#634水野 15年のJ-GP3チャンピオン、ふたつめのタイトルを手にできるか!

ダブルウィンを決めた#634水野 15年のJ-GP3チャンピオン、ふたつめのタイトルを手にできるか!

ダブルウィン水野、チャンピオン獲得へ好発進!

メインイベントはJ-GP2クラスのレース2。雨はやんだものの路面はウェットのままという、残念ながら、スリックタイヤで走れた昨日のレース1よりコンディションは悪化。でも、これでかえってセットアップの修正はやりやすかったかもしれませんね。事前テストから雨続きで、これで日曜だけ晴れ、って言われても、ドライのセットなんか出ていないライダーが多いでしょうから。つまり、水野涼(MuSASHi RT ハルクプロ)に逃げられた榎戸育寛(モトバムホンダ)、レース1では転んじゃったけど関口太郎(SOXチームTAROプラスワン)、石塚健(WILL-RAISEレーシングRS-ITOH)らにとっては、リベンジのチャンスがすぐにやってきた、ってことです。
ホールショットは2日連続で関口! この後に水野、榎戸、そして計時予選終盤で転倒して、レース1ではマシン修復が十分でなかった生形秀之(エスパルスドリームレーシング)、岩戸亮介(Team高武RSC)、石塚らがつけます。しかし、オープニングラップで水野がトップに浮上、ここに生形、榎戸が迫って、この3人によるトップ集団が出来上がります。関口はやや下がってセカンドグループの先頭、というポジション。体かマシンか、昨日の転倒の影響がゼロなわけないですからね。

トップ争いからやや生形が遅れ始めて、トップは水野×榎戸。しかし、水野は榎戸をジリジリと引き離し、トップ水野、2番手榎戸、3番手生形がそれぞれ単独走行のタテ長な展開。終盤、榎戸がやや水野に迫りつつはありましたが、ラスト1周で赤旗が出てレースは成立。水野が土曜/日曜とダブルウィンを決めて、最高のスタートダッシュを決めました。昨年も、この開幕戦では浦本修充(チームカガヤマ)がダブルウィンを決めて、浦本はそのままチャンピオン獲得まで突っ走りましたから、水野もひょっとすると、ね。

JSB1000クラス開幕は4/22~23の鈴鹿2&4ですよー!

J-GP2クラスのレース2で雨はやんだとはいえ、終始ウェット路面でのレースとなった全日本ロードレース開幕戦。なかなかスッキリとはいかないレースが続きましたが、ようやく長いウィンターシーズンが明けてレースシーズンが始まりました。ファンのみなさん、関係者のみなさん、そしてライダーみんなも雨で大変でしたけど、いやぁやっぱりレースって楽しいなぁ!
JSB1000の開幕は、さ来週4/22~23の鈴鹿2&4です!

This article is a sponsored article by
''.