画像: <試乗インプレ>HONDA CBR1000RR SP(2017年)

リッタークラスの頂点へ既に準備は整った!

新しいファイアーブレードSPは過去最高の仕上がりだ。90%ものパーツが新作で、軽く、コンパクトで、パワーは向上し、電子制御のライダーアシストも充実。スーパーバイク王者の座を再び取り戻すことを狙っている。ルックスも刺激的で、価格も高いが、それに見合った内容と言っていいだろう。

この新型を見ると明らかにホンダが「本気」を出してきたことがうかがえるが、正直言って、この新型は想像とは違っていた。ファイアーブレードと言えば、ここ何年も、ライバルより乗り味がちょっとソフトで、ちょっと車重が重くて、スタイリングがちょっと無骨だったからだ。今度の新型は違う。コンパクトで、軽くて、そしてスリムなのだ。

新型のパワーは191PSだが、扱いやすく、リニアだ。やたらウイリーした従来型の面影はない。パワーカーブには余分な山や谷はなく、レッドゾーンの1万3000回転まで一直線。ライバルのように、200馬力とはいかないが、開発者は「パワーは必要ない。必要なのはコントロールだ」と言う。

新型ファイアーブレードは、まさしくその言葉通りの優れたシャシーと扱いやすいハンドリングを備えていた。コーナーに入り、路面にヒザをこすりつけ、ホイールスピンやウイリーをコントロールしてくれる電子制御デバイスを信じてスロットルを思い切り開ける。電子デバイスを信頼して攻めるのは抵抗があるかもしれないが、スライドコントロールやウイリー制御が効いていることを実感できたら、あとはバイクに任せればいい。

画像: リッタークラスの頂点へ既に準備は整った!

電子制御のセットアップが明快に!

好みと走りの状況に合わせて電子制御デバイスを設定することもできる。今回はパワーモードをフルに、エンジンブレーキコントロールとトラクションコントロールの介入は最小にセットして走った。これは非常によくできていて、従来型には何の電子制御デバイスもなかったのに、たった1回のモデルチェンジで、このバイクを一躍市販車のトップレベルにまで押し上げて見せた。

特に素晴らしいのは、そのセットアップが非常にわかりやすい点。オーリンズのセミアクティブサスをイジるとなったら、わかりにくくて途中でやめてしまいそうだが、このSPの場合、A1がサーキット用、A2がスポーツ、そしてA3がコンフォートという明快なメニューになっていて、そこから微調整もできる。その調整もシンプルで、ゼネラル(総合)、ブレーキ、コーナー、加速の4項目があり、ブレーキング時の動きを改善したければ「ブレーキ」を、もっと鋭く曲がりたいときは「コーナー」を調整すればいい。

このシステムの分かりやすさには本当に感心した。速く走りたい時だけでなく、走り疲れた時にもサスをソフトにしたりと、有効に使える万能なアイテムだ。サスペンションをもっと本格的に調整したい人にはマニュアルモードも用意されている。

新型のファイアーブレードSPは、コンパクトで軽く、クイックなバイクに生まれ変わった。ライダーアシストに関しては市販車でもベストで、初心者からエキスパートまで満足させる内容なのに加え、誰にでも理解しやすいシステムに仕上げている。エキスパートにはABSの介入が強く感じられる部分もあるが、この進化は非常に感動的。新型ファイアーブレードが、リッタークラスのスーパースポーツの頂点に再び立つ準備は整ったと言っていい。 (訳:本誌)

画像: 電子制御のセットアップが明快に!
画像: フルカラーTFT液晶メーターは、回転数、速度といった基本的な情報に加え、多彩な電子制御デバイスの制御に関する情報まで表示。ストリート、サーキット、メカニックの3モードを状況に応じて使い分けられる。

フルカラーTFT液晶メーターは、回転数、速度といった基本的な情報に加え、多彩な電子制御デバイスの制御に関する情報まで表示。ストリート、サーキット、メカニックの3モードを状況に応じて使い分けられる。

画像: リアサスにはTTX36ECを装着。スマートECにはマニュアルモード、自動設定のAモードがあり、Aモードはさらにサーキット向け、ワインディング向け、ストリート向けの3段階を選択可能。

リアサスにはTTX36ECを装着。スマートECにはマニュアルモード、自動設定のAモードがあり、Aモードはさらにサーキット向け、ワインディング向け、ストリート向けの3段階を選択可能。

HONDA CBR1000RR SP 主要諸元
全長×全幅×全高 2065×715×1125㎜
ホイールベース 1404㎜
シート高 820㎜
車両重量 195㎏
エンジン形式 水冷4ストDOHC4バルブ並列4気筒
総排気量 999.8㏄
ボア×ストローク 76.0×55.1㎜
圧縮比 13.0
最高出力 191.76PS/13000rpm
最大トルク 11.83㎏-m/11000rpm
燃料供給方式 PGM-DSFI
燃料タンク容量 16ℓ
キャスター角/トレール 23°30分/96㎜
変速機形式 6速リターン
ブレーキ形式 前・後 ダブルディスク・ディスク
タイヤサイズ 前・後 120/70ZR17・190/50ZR17

CBR1000RR スタンダード仕様の試乗レポートなど、新車情報は「オートバイ4月号」に収録!

オートバイ 2017年4月号 [雑誌]

モーターマガジン社 (2017-03-01)
コメントを読む・書く

This article is a sponsored article by
''.