オンロード型アドベンチャーと互角の快速性! 

VFR800Xは、オンロードツーリングスポーツのVFR800Fとフレームやエンジンを共用するアドベンチャーモデル。その初代モデルは足回りまでほとんどFと違いがなく、アップライトなライポジによる扱いやすさを魅力とした、完全なオンロード指向のアドベンチャーツアラーだった。

だが、現行型モデルになって、サスストロークをアップ。路面の悪い舗装路からちょっとしたダートくらいまでなら車体に余裕を持って走られるようになり、旅の自由度は随分と広がった。そして今回、そんなXがさらなる熟成を受けた。ちょっとしたオフまで走れるオンロードツアラーと言うキャラクターは基本的に変わらず、すべての面の扱いやすさはそのまま。

画像: HONDA VFR800X ■価格:143万6400円

HONDA VFR800X ■価格:143万6400円

今回の主な変更点は装備面の充実。両手を使う手動式だが、ウインドスクリーンが5段階・最大54㎜上下するようになった。高速道路を遵法速度で走っているとき、スクリーンを一番高くしても、低くしても、同じようにヘルメットのアゴから下を走行風から守ってくれる。もっと速度を上げれば効果も変化するのかもしれないが、この速度レンジではあまり威力は変わらない。そして、低速域の60㎞/hほどでは胸元への防風効果がかなり感じられる。さほど面積の大きくないスクリーンだが、この季節の防寒や一般道の長時間走行などで威力を発揮しそうだ。

前後サスはオフ車のようにソフトな味付けではないが、純粋なオンモデルと比較すればソフトでトラベルもかなり多め。荒れた路面からの大きな衝撃でもゆとりを持って吸収できるし、ウネリのあるような路面でも思い通りのラインでコーナリングできる。単にどこまでも快適に色々な路面を走られるだけではなく、スポーツネイキッドモデルベースのオンロード型アドベンチャーと互角の快速性やスポーツ性能を持っているのだ。これはVFR800Xの特徴であり、魅力のひとつ。

このエンジンには自動2ー4バルブ切り換え機構の「ハイパーVテック」を搭載している。負荷やスロットルの開け方などで切り替わる回転域は変わるが、おおむね7000回転付近で4バルブになり、もうひとつシリンターが増えたかのようにパワーを増す。これがスポーツランや加速時にすこぶる頼りになる。一方、低中回転域でもよく粘り、3000回転も回していればふつうの追い越しや峠道を流すのも容易。100㎞/h・6速の回転は3800回転ほどで、十分に力強い巡航ができ、快適に回ってくれる。新作となったマフラーのサウンドもなかなかの迫力だ。

加えて、このXには2段階に切り替えられるトラクションコントロール機構が付いている。ダートや砂利の浮いた舗装路では、介入が少ないモードでも標準装着タイヤのまま気兼ねなくスロットルを開けて走られるから、よくセッティングされていると思う。様々な路面状況での走破性や快適性、扱いやすさを持つVFR800Xは、見事なオールラウンダーなのだ。

画像: オンロード型アドベンチャーと互角の快速性!

注目ポイント

画像: FとXの違いのひとつにメインフレームのカラーがある。Xは前モデル同様シルバーフレームで、Fは今モデルからブラックになった。また、最高出力は105PSから107PSになっている。

FとXの違いのひとつにメインフレームのカラーがある。Xは前モデル同様シルバーフレームで、Fは今モデルからブラックになった。また、最高出力は105PSから107PSになっている。

画像: 今モデルから採用された、Xだけの装備であるアジャスタブルタイプのウインドスクリーンは、上下54㎜、角度6.2度、ワンタッチで5通りのポジション調整をすることが可能だ。

今モデルから採用された、Xだけの装備であるアジャスタブルタイプのウインドスクリーンは、上下54㎜、角度6.2度、ワンタッチで5通りのポジション調整をすることが可能だ。

画像: 白色LEDバックライトを採用した液晶ディスプレイ。ギアポジションや燃費の表示、グリップヒーター使用時の温度段階もオンまたは調整時に、約5秒間表示される。

白色LEDバックライトを採用した液晶ディスプレイ。ギアポジションや燃費の表示、グリップヒーター使用時の温度段階もオンまたは調整時に、約5秒間表示される。

画像: XもETC車載器は標準装備で、グリップヒーターと同様に前モデルから採用。アドベンチャータイプなので握りやすい大型のリアグリップを採用している。

XもETC車載器は標準装備で、グリップヒーターと同様に前モデルから採用。アドベンチャータイプなので握りやすい大型のリアグリップを採用している。

ライディングポジション

シート高は835㎜。大型のオフ車ほどではないが、かなりの高さだ。シート前部はスリムに処理されているが、身長170㎝以上でもカカトは浮く。アップライトな姿勢で上体はゆったりとしておりヒザも楽。スタンディングでもホールドしやすいのは嬉しい。
(ライダー身長176㎝ 体重68㎏)

画像: ライディングポジション

■SPEC
全長×全幅×全高 2190×870×1385㎜
ホイールベース 1475㎜
シート高 835/815(ローポジション)㎜
車両重量 246㎏
エンジン形式 水冷4ストロークDOHC4バルブV型4気筒
総排気量 781㏄
ボア×ストローク 72.0×48.0㎜
圧縮比 11.8:1
最高出力 107PS/10250rpm
最大トルク 7.9kg-m/8500rpm
燃料供給方式 FI
燃料タンク容量 20ℓ
キャスター角/トレール 26°30’/103㎜
変速機形式 6速リターン
ブレーキ形式 前・後 ダブルディスク・ディスク
タイヤサイズ 前・後 120/70ZR17・180/55ZR17

(写真/島村栄二、南 孝幸)

  

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