分かったつもにりなっているけど、実際はちょっと不安。そんなバイク用品関係の疑問をスッキリさせるためのショートコラム。今月は巷でよく聞く「ETC2.0」について聞いてきました。果たしてライダーにメリットはあるの?

画像: 「ETC2.0」って結局どうなの?(用品テスター太田安治のモノ知りコラム)

「ETC2.0」とは?

ETCの進化形として今年4月からサービスを始めたのがETC2.0。車載器にGPS信号受信機能を持たせることで、渋滞状況や安全運転支援、災害時支援といった情報提供サービスが受けられることを謳い文句にしている。

ただ、安全運転支援といっても現実的には「この先渋滞、追突注意」の音声ガイドと表示が出る程度で、ありがたみはほとんど感じない。しかも二輪用のETC2.0車載器の場合は実際のライディングを想定して音声ガイドや文字情報機能はあえて搭載せず、表示はLEDのインジケーターのみ。ライダーが情報提供サービスの恩恵を受けることはほとんどないと言っていい。

現状、2.0最大のメリットは圏央道の料金が安くなること。今年3月までは出発地と到着地の間の距離に応じて通行料金が徴収されていたため、首都圏郊外を環状に通っている圏央道よりも都心を経由したほうが距離が短く、料金が安かった。それでは都心の渋滞解消という目的にそぐわないので、4月からは出発地と到着地が同じならどのルートを通っても同じ料金体系に変更。さらにETC2.0ユーザーのみ、圏央道の料金が約2割引になった。逆に言うなら圏央道を使わないなら料金的メリットはないということだ。

ETCの今後

渋滞や事故の情報を無線通信を介してユーザーに届けるという理念は正しいが、スマートホンが急速に普及し、ナビアプリや渋滞情報アプリも進化し続けている現在、ETC2・0の情報提供サービスはほとんど利用価値がない。圏央道以外にも2・0ユーザーのみの料金割引があれば普及が進むだろうが、今のところ具体的な予定は発表されていない。

オートバイ用として考えるなら当面は従来のETC車載器で充分。だが、現在は軽自動車と二輪車が同じになっている料金区分が見直されれば、上位互換規格で設計されている2・0車載器のほうが簡単に対応できるようだ。車載器の価格差が気にならなければ2・0対応の端末を買っておいてもいいだろう。

僕がニンジャ1000に装着しているのはミツバのMSC−BE31というアンテナ分離型だが、次に買うなら2・0対応のMSC−BE700を選ぶ。カードの有効期限切れを知らせてくれる機能があるし、オートバイレポーターとして各種情報提供の効用を見極めてみたいからだ。

画像: ETCの今後

そもそもETCとは?

ETCとは「電子料金収受」の英語表記である「エレクトリック・トール・コレクション」の略。有料道路の料金所渋滞解消を第一の目的に掲げた道路インフラ改善の目玉として2001年に本格運用が開始され、2006年11月から二輪の一般運用も始まった。

ETCの基本システムは、車体側に装着した車載器と料金所(入り口、出口とも)に設置された路側装置のアンテナを5.8GHz帯の無線で結び、車両の料金区分、ETCカード有効期間などの情報と、料金所を通過した時間と通行料金、割引額などの情報を相互にやり取りするというもの。

車載機を購入して取り付ける出費と手間はかかるが、通行券の受け取りや料金を支払う手間が省けることはライダーの利便性を劇的に高めるし、料金所近辺での事故や転倒の危険性も減る。今後も通勤・通学に有料道を使用するライダーやツーリングライダーを中心に装着率が上がることは間違いない。

取材協力

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