ほどよいパワーで自在に使えるトレール

毎日楽しく乗れて、ダートでも遊べる、気軽なトレールモデルとして注目したいのが、ケイズスタイルが手がけるKLX170BF。コンパクトなボディが魅力のKLX150BFをベースに170cc化、パワーを増強したスペシャルモデルだ。早速入荷したての1台に試乗してみよう。

画像: ベースとなったKLX150から20ccアップした170ccエンジンは十分なパワーを発揮してくれ、ストリートの機動力は文句なし。追い越し加速時やオフロードでの登坂時などにその威力を実感することができる。

ベースとなったKLX150から20ccアップした170ccエンジンは十分なパワーを発揮してくれ、ストリートの機動力は文句なし。追い越し加速時やオフロードでの登坂時などにその威力を実感することができる。

プラス20ccの効果は走りに現われる

 カワサキのKLXシリーズは日本国内向けに競技専用車の110L、原付二種の125、軽二輪の250をラインアップするが、海外向けモデルにはKLX150BFというモデルがある。エンジン/車体の基本構成はKLX125と共通だが、車名の最後に付くBF(ビッグフット)が示すように、フロント21インチ、リア18インチの大径ホイールと、専用の倒立フロントフォークを装備。主な仕向け地である東南アジアでは本格オフロードモデルという位置付けになっている。
 このKLX150BFをベースに、輸入販売元のケイズスタイルがボアアップキットを組んで販売しているのがKLX170BF。見た目こそ変わらないが、5mmオーバーサイズのピストンを使うことで排気量は169.5ccに増えている。
 
 数字で見ればパワーはたった2PSの増加だが、比率で見れば約17%ものアップ。このクラスでのプラス2PSは誰にでも体感できる差だ。特に違いを感じるのは中~高回転域でのピックアップで、追い越し加速が鋭く、上り坂でも力強い。オフロードならスロットルワークでのスライドコントロールだって容易に楽しめてしまう。
 ボアアップによって相対的にショートストロークになっているが、低中回転域での粘り強さは変わらず、チューニングエンジン的なピーキーさやバランスの悪さは一切ない。ビギナーがマニュアルミッションの扱いを学ぶにはちょうどいいパワーで、市街地をキビキビ駆け回って交通の流れをリードすることもできる。さすがに高速道路走行ではエンジン回転が上がって振動もノイズも増えるため快適とは言い難いが、100km/h巡航は許容範囲内。ショートツーリングや林道までの往復での高速道路利用なら問題なくこなせる。
 
 車体サイズはKLX250よりも少し小さい程度だが、車重は僅か118kg。250より21kgも軽いから、取り回しは楽々だ。この軽さと足着き性の良さはビギナーにとって大きなメリットだし、何より足場の悪いオフロードでは大きな強み。専用の前後サスペンションは充分なホイールトラベル量を持ち、ストローク奥での踏ん張りも効いているから連続ギャップでの収束性が良く、そこそこのジャンプだってOK。持て余さないパワーと軽い車体、しっかりした足回りで、林道ツーリングならフルサイズの250ccよりも気軽に楽しめて攻め込む充実感も味わえる。
 このクラスのオフロードモデルはコミューターとして使われることも多いが、前述した適度なパワーと軽さ、吸収性のいいサスペンションはストリートライディングにも適しているし、アップライトなライディングポジション+高いアイポイントで見通しも効く。
 本格的オフロード車の精悍なフォルムと充分な走破性、市街地での扱いやすさに加え、国内販売されていない輸入車+カスタマイズという希少性も魅力。カワサキファンならずとも気になる一台だろう。

画像: ベースとなっているのはKLX150BFのスペシャルエディション。2016モデルでは外装が一新され、このグレードは専用カラーのほか、ハンドルカバーやフレームカバー、スキッドプレートなどを標準装備している。

ベースとなっているのはKLX150BFのスペシャルエディション。2016モデルでは外装が一新され、このグレードは専用カラーのほか、ハンドルカバーやフレームカバー、スキッドプレートなどを標準装備している。

画像: エンジン外観はKLX150と同一だが、中身は別物。ボアアップキットを組み込んで170cc化されたエンジンは14PSを発揮。乗り比べればハッキリと分かる力強さを手に入れている。

エンジン外観はKLX150と同一だが、中身は別物。ボアアップキットを組み込んで170cc化されたエンジンは14PSを発揮。乗り比べればハッキリと分かる力強さを手に入れている。

画像: マフラーは容量の大きなタイプを採用して消音効果を高めている。タンデムユースにも考慮されており、サイレンサーの部分には大きなヒートガードも装着されている。

マフラーは容量の大きなタイプを採用して消音効果を高めている。タンデムユースにも考慮されており、サイレンサーの部分には大きなヒートガードも装着されている。

画像: 足まわりは基本的にベースマシンのKLX150BFと同じ。スタンダードのKLX150は正立フォークを採用するが、フロント21インチのBFは倒立フォークを標準で採用している。

足まわりは基本的にベースマシンのKLX150BFと同じ。スタンダードのKLX150は正立フォークを採用するが、フロント21インチのBFは倒立フォークを標準で採用している。

画像: リアはユニトラックサスペンションを採用。ベースとなったKLX150BFのスペシャルエディションの特別装備、ライムグリーンのスプリングを持つリアショックも継承される。

リアはユニトラックサスペンションを採用。ベースとなったKLX150BFのスペシャルエディションの特別装備、ライムグリーンのスプリングを持つリアショックも継承される。

画像: これまでのV字シェイプ風のデザインから大きく変わったヘッドライトは、大型の明るい新形状のものを採用。これでフロントマスクの「表情」も大きく変わっている。

これまでのV字シェイプ風のデザインから大きく変わったヘッドライトは、大型の明るい新形状のものを採用。これでフロントマスクの「表情」も大きく変わっている。

画像: テールランプはすっきりしたコンパクトなデザインを採用。ヘビーデューティな本格トレールモデルらしく、保安部品は極力シンプルに割り切ってまとめられている。

テールランプはすっきりしたコンパクトなデザインを採用。ヘビーデューティな本格トレールモデルらしく、保安部品は極力シンプルに割り切ってまとめられている。

画像: オールデジタル式の125とは異なるシンプルなアナログ式のメーターは150と同様。2016年型からは前モデルにはなかった燃料計が追加され、機能的にも大きく向上している。

オールデジタル式の125とは異なるシンプルなアナログ式のメーターは150と同様。2016年型からは前モデルにはなかった燃料計が追加され、機能的にも大きく向上している。

画像: トレール車らしいシートはブラックの表皮を使ったシンプルな仕上げ。コンパクトな車体に合わせて足つき性にも配慮、ライダーの着座位置に合わせた絞りこみも施される。

トレール車らしいシートはブラックの表皮を使ったシンプルな仕上げ。コンパクトな車体に合わせて足つき性にも配慮、ライダーの着座位置に合わせた絞りこみも施される。

撮影:南孝幸、森浩輔

カワサキ KLX170BFの基本情報、スペック
寸法・重量
全長/全幅/全高mm 2070/950/1155
ホイールベースmm 1340
最低地上高mm 295
シート高mm 870
車両重量 kg 118
エンジン・性能
種類 空冷4スト単気筒
弁形式 OHC2バルブ
内径×行程mm 63×54.4
総排気量cc 170
圧縮比 9.5
最高出力kW/rpm 11(14PS)/8500rpm
最大トルクN・m/rpm 14.3(1.2kg-m)/6000rpm
燃料供給方式 キャブレター
点火/始動方式 フルトランジスタ/セル
燃料タンク容量L 6.9
サスペンション
前 テレスコピック
後 スイングアーム
ブレーキ
前 ディスク
後 ディスク
タイヤ
前 2.75-21
後 4.10-18
価格
標準現金価格 50万1120円
問い合わせ先 K's STYKLE(03-5935-7877)

コメントを読む・書く

This article is a sponsored article by
''.